(専任教員・特任教員・寄附研究部門教員が研究代表者として受けたものに限る)
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Disaster Mitigation Research Center Pamphlet (Jan.2025)【8.20MB】「災とSeeing」HP公開
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内容:知ってるつもりの緊急地震速報
講師:山田 真澄 さん(京都大学防災研究所准教授)
日時:2023年10月6日(金)18:00〜19:30
場所:名古屋大学減災館1階減災ホール・オンライン
ゲスト:耐震工学者 長江 拓也 さん
(名古屋大学減災連携研究センター准教授)
日時:2023月8月7日(月)18:00~19:30
場所:名古屋大学減災館1階減災ギャラリー・オンライン
企画・ファシリテータ: 隈本 邦彦 さん
(江戸川大学特任教授/名古屋大学減災連携研究センター客員教授)

今年2月にM7.8 とM7.6の地震が立て続けに起き、5万人以上の犠牲者が出たトルコ・シリア地震、げんさいカフェでは、5月に「何が起きたのか」ということで地殻変動学者の鷺谷威さんをゲストに、現時点でわかっていることを考えるカフェを行いましたが、今月は、第2弾として「被害の状況は?」ということで、現地の調査をされて帰国された耐震工学者の長江拓也さんにゲストに来ていただきました。
とにかく今回の地震は被害の範囲が広くて、また多様でしたので、長江さんが今回参加した日本建築学会の調査チームでは、いろんなテーマごとに手分けして調査をしたそうです。
長江さんは病院などの建物被害が担当で、現地の病院や集合住宅を中心に調査してきたということでした。
その結果、大都市の大規模病院の建物は、免震構造のものも少なくなく、その場合、建物被害はほぼ見られなかったということでした。建物自体が壊れるなどして使用不能となっていたのは、免震構造でない場合で、大学病院のような大規模な病院、地方の州立病院などに被害が見られたということです。
このような病院では意外な理由で、病院が閉鎖になってしまい、入院患者を別の病院に移さざるを得ないという事態が多数起きていたということです。
その理由は、建物の構造には影響しない、天井のパネルや、空調設備、照明設備などの非構造部材の損傷です。
それを見て、多くの病院管理者や医療者、患者たちが怖がってしまい、病院の建物の構造も、基本的機能も維持されているのに、病院が閉鎖されたり、入院患者さんを外のテントに移動させたり、他の病院に転院させたりするという例が多数あったそうです。
もともと建物は、建物全体を支えている構造部材と、そうではない非構造部材でつくられています。構造部材というのは柱や梁、床などです。こういうものが地震で被害を受けると、その時点で建物が倒壊していなくても、余震などで倒壊してしまう恐れがあるので、継続して使うことはできません。
一方、非構造部材というのは、建物の見栄えや使いやすさを得るために、構造部材に取り付けられているもので、例えば天井のパネルとか、床のフローリングとか、空調設備、照明設備などです。こういうものは、設計時に地震に耐えるかどうかの計算はされていないので、大地震の時には壊れてしまうことがあります。
東日本大震災の時も空港の天井が落ちてきている映像が印象的でしたね。
天井などだけでなく、壁も、あくまで間仕切りが目的の非構造部材という場合があるのだそうです。

長江さんは、このようにトルコ・シリア地震で起きた「非構造部材の損傷による病院機能停止の例」は、日本としても参考になるのではないかと話しておられました。
日本でも、病院管理者や医療者は地震や建築の専門家ではありませんから、同じように地震発生時に過剰反応してしまうことがありうるのではないか、ということです。
地震発生後には、直ちに専門家による建物被害判定が行われるのですが、南海トラフ地震のような巨大地震が発生すると、それを行う専門家の数が足りなくて回らないというとがあるのではないかと懸念されています。
ですから、トルコ・シリア地震の事例を教訓に、地震発生前に、病院の管理者や医療者の方々に対して、建物からすぐに出ていくべき危険な被害と、そうでない被害があることを知っていただくともに、素人でもわかりやすい被害判定マニュアルなどを事前に整備しておくことなどが必要ではないかとおっしゃっていました。
これは病院に限らず、他の公共施設などでも参考になるかもしれません。
あともう一つ耐震工学の専門家として、トルコ・シリア地震の被害を見ていて、気づいたことがあったそうです。それは建築の専門用語でデティールと呼ばれているものの重要性です。
建物全体の設計図とは別に、個別の部分をどう作るかという細かい設計図=デティールというのがあるんだそうですが、その大切さが改めて分かったということでした。
一例として、ほぼ同じ場所に隣り合って建っている同じ設計の2軒アパートが、片方は倒れ、片方が壊れずに持っていたという場所の調査結果を説明してくださいました。
倒れたアパートは、柱の中に入っている鉄筋のつなぎ目が、柱の一番根元の、地震の時に一番力がかかる場所にあったそうです。こういう鉄筋のつなぎ目は、比較的力のかからない柱の途中にくるようにデティールで指示されているはずなんですが、倒れた建物を見ると、それが柱の一番下の根元のところにあったということです。実際の工事の時に、設計者のデティール通りに施工されなかったことなのかもしれません。
長江さんは、日本でもそういうことが起きないとは言えないので、建物の耐震性についてやはり過信は禁物だし、特に大事な建物では、全体計画だけでなくて、施工もデティール通りに行われているか、しっかり管理しないといけないとおっしゃっていました。
今回も会場とオンラインで123人の方に参加していただきました。長江さん、参加者の皆さん、ありがとうございました。


内容:南海トラフ巨大地震へのカウントダウン〜次の10年,私たちが進むべき道を探る〜
講師:奥村 与志弘 さん(関西大学社会安全学部教授)
日時:2023年9月19日(火)18:00〜19:30
場所:名古屋大学減災館1階減災ホール・オンライン
ゲスト:地震学者 山中 佳子 さん
(名古屋大学大学院環境学研究科地震火山研究センター准教授/減災連携研究センター兼任・協力教員)
日時:2023月7月7日(金)18:00~19:30
場所:名古屋大学減災館1階減災ギャラリー・オンライン
企画・ファシリテータ: 隈本 邦彦 さん
(江戸川大学特任教授/名古屋大学減災連携研究センター客員教授)

日本で地震観測が始まる明治5年より昔の地震のことを歴史地震と呼びますが、そのころは地震計などもなかったので、歴史史料、つまり藩や寺の公式記録、個人の日記などをもとに研究されてきました。
くずし字で書かれた古文書を読み解き、それぞれの記述から、ここでこれくらいの揺れがあった、ここにこれくらいの津波が来た、ということを一つ一つ確かめて地震の全体像を明らかにしていきます。
ただ藩や寺の記録はだいたい、その地震で何人亡くなったとか、どこどこが地震で壊れたのでその修理のためにいくら使ったとか、そういう断片的な記録が多いですし、個人の日記も、日々いろんなことを書いているわけですから、そこから地震に関する情報をうまく見つけ出して、まとめ上げないといけません。たいへんな作業ですね。
こうした歴史地震研究は、これまで多数の研究者によって行われてきており、その成果は論文や書籍として出版されています。
問題は、それが場所ごと地震ごとにまとまっているわけではないということです。ですからある研究者が、過去の地震について詳しく調べたいと思った場合、その元史料は、既刊の歴史地震史料集や研究者の論文にばらばらに載っているという状態。その道の権威の人なら、すぐどこに元の史料があるとわかるのでしょうが、例えば学生や若い研究者が、新たにこうした研究に取り組もうとする時には困ってしまいます。
そこで今回のゲスト・地震学者の山中佳子さんは、そうした史料をデータベース化してさらにそれをコンピュータ上の地図に反映されるGIS=地図情報システムをつかったシステムの構築に取り組んでいるということなのです。このシステムを使うと、自分の知りたい場所の地図をクリックするだけで、その場所の歴史地震の史料がすぐに探しだせるようになります。

こうやって歴史地震の史料を地図情報システムで可視化することにより、新しい展開も生まれています。
それは、こうして作った歴史地震史料マップに、他の、例えば「標高マップ」や「地盤の揺れやすさマップ」などを重ね合わせることによって、新たな事実が確認できたりするからです。
その実例を、山中さんがあげてくださいました。
安政東海地震の時、和歌山県新宮市で、ある地域ではたくさんのお寺が倒壊したのに、比較的近くにあるお寺は被害が小さかったという史料の解釈です。
歴史地震の研究では、建物の壊れ方などで震度を推定して、その分布から、地震の震源やマグニチュードを推定することも多いことから、建物の壊れ方というのは重要なポイントです。お寺の建物というのはだいたい、普通の庶民の住宅より頑丈に作られていますから、これが壊れたかどうかは、震度の推定の上で重要な判断基準となります。
ところが同じ地区で、地震で壊れたお寺と壊れてないお寺があると、震度をどう推定するか難しい判断が求められます。
そこで今回、山中さんが「地盤の揺れやすさマップ」と重ね合わせてみると、被害の大きかったお寺は、比較的揺れやすい地盤のところにあり、被害の小さかったお寺は地盤のいい、比較的揺れにくい地盤のところにあったということがわかり、より精度の高い震度の推定ができたということです。
また歴史地震の史料を地図情報システムで可視化することで地震ごとの被害の比較もしやすくなったそうです。史料に書かれた地震の様子は人それぞれ表現方法が違います。しかし史料を地図情報システムで整理することで、地域ごとに史料の比較ができるので、表現は違ってもどんな現象を伝えようとしているのかが見えてきます。
例えば三重県南部では宝永地震の津波の到来は揺れ終わってから飯を炊くくらいの時間があったと書かれていますが、安政東海地震では煙草4,5服程度であったことがわかりました。つまり津波の発生域が宝永地震より安政東海地震の方が三重県南部に近かったということも推測できます。
昔の古文書の史料が、そうやって現代的な技術で可視化されることでより解釈が深まることもありそうですね。
これもコンピューターを使いこなせる地震学者が、歴史地震研究に取り組んだことが、そういう展開につながったということなのかもしれません。
今回も174人の方に会場とオンラインでご参加いただきました。
山中さん、参加者の皆さん、ありがとうございました。


◆2023夏休みスペシャル減災教室を開催します◆
日 時:2023年8月19日(土)13:00~16:00
会 場:名古屋大学減災館
対 象:子ども+付添いの大人
※大人のみの申し込みは不可です。
※高校生以下を「子ども」とします。
定 員:50名
申込み:完全予約制です。
※「2023夏休みスペシャル減災教室」は定員に達しましたので、参加受付終了となりました。ご了承ください。(6月23日)
※タイムスケジュールが決定しました!ダウンロードは、こちらから。

【申込方法】
・見学予約ページの「来館予約フォーム」にご記入ください。申込はこちらから。
・「来館希望日の詳細」については「ギャラリートーク聴講を希望しない」にチェックを入れてください。
・備考欄に高校生以下の人数を入れてください。
※追加情報は、その都度HPに掲載しますので、ご確認ください。

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8月19日(土)2023夏休みスペシャル減災教室を開催いたしました
多くの皆さまにご参加いただき、ありがとうございました。工作、すごろく、かるた、減災館ツアーなど、親子で楽しく防災を学んでいただきました。
当日の様子を掲載させていただきます。
2023(作成中)_アートボード-1.jpg)
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(専任教員・特任教員・寄附研究部門教員が研究代表者として受けたものに限る)
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内容:里地里山保全と災害対策―自然災害を防ぐ地域住民による里地里山づくり―
講師:橋本 操 さん(岐阜大学教育学部准教授)
日時:2023年7月25日(火)18:00〜19:30
場所:名古屋大学減災館1階減災ホール・オンライン