減災館のヒミツNo.2:地形模型に情報が浮かび上がる「3Dビジュアライズ」

3Dビジュアライズとは、大きさ1×1.25mの東海地域の地形模型に、様々な地理情報を投影するもので、デジタルのマップとアナログの模型が融合した新しい展示物です。

模型部分は、全部で25個のピースを組み合わせて作られており、1個1個3Dプリンターを用いて製作されたものです。水平方向に対して高さ方向を5倍に強調することで、標高の違いなどがわかりやすくなるよう工夫されています。模型の縮尺は1:200000、東西250km&南北200kmの範囲となっており、海域は南海トラフの海溝まで表現されているところがポイントです。

映像部分での工夫は、プロジェクタの投影方法にあります。プロジェクタの投影面は通常平らですが、複雑な形状の模型に投影する場合は、そのままでは位置がずれたり、歪んでしまう問題が発生します。そのため、プロジェクタから模型までの物理的な距離や、レンズの焦点距離、3D模型を作成するときに用いた標高データを用いてソフトウェア上で映像を補正し、模型にフィットするように工夫されています。投影される情報には標高図や交通網など様々な種類がありますが、その中でも「都市域の拡大」は、1960年から2010年までの人口集中地区の変遷が示されており、平野部に都市が広がっていく様子ががわかりやすく表現されています。

投影する映像のデータさえ作れば、今後よりたくさんの種類の情報が表示可能になるところが一番のポイントです。減災館に入ってまずはじめに目につき、十分に子供や大人の興味を引くことのできる教材となっています。

システム全体像

標高陰影図

活断層

ハザードマップ(南海トラフ巨大地震 震度分布)

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