第113回防災アカデミーを実施しました

講師:石橋 克彦さん(神戸大学名誉教授)
内容:南海トラフ巨大地震の時代をどう迎えるか
日時:2015年9月11日(金) 18:00〜19:30
場所:減災館1階減災ホール
※予約不要・入場無料   

 減災連携研究センターでは9月11日(金)、減災館において「第113回名古屋大学防災アカデミー」を開催し、99名の参加がありました。今回は駿河湾地震説の提唱者であり、南海トラフ地震研究の第一人者である神戸大学の石橋克彦名誉教授が、「南海トラフ巨大地震の時代をどう迎えるか」というタイトルで講演しました。講演では、南海トラフで発生した過去の地震や国による最近の被害想定結果を振り返った後に、現在の科学が将来予測の観点では甚だ不十分なこと、科学に過度に依存した現在の対策には問題があることが指摘されました。南海トラフ地震のような巨大災害が科学技術だけでは解決できないことを自覚する必要があります。さらに、地域共同体の自立性が失われ、各地域や個人が地球規模で過度に外部依存している状況では、南海トラフ地震が及ぼす影響は想像を絶するものとなる可能性があり、大都市への一極集中の解消、成長から脱成長へ、グローバリズムからローカリズムへ、といった発想の転換が今こそ必要であることが強調されました。来るべき南海トラフ地震に向けて、社会そのものの構造改革が求められていると言えそうです。

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→ポスター(PDF)

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