研究領域

山中佳子の研究紹介

(1)地震波解析による巨大地震発生メカニズムの解明


1930年以降に発生したM7以上の地震のアスペリティ分布

 地震波形を使って、世界中で発生する巨大地震の震源過程を解析している。日頃は固着していて地震時に大きなエネルギーを放出する領域(アスペリティ)がどのように分布し、それらが繰り返し発生する巨大地震でどのようにすべっているのかなどを研究している。また国内で大きな被害地震が発生した場合には大学連合として余震観測をするなど、地震観測も行っている。

(2)歴史史料による巨大地震発生メカニズムの解明

 将来どのような地震が起こるかを考える上で過去の地震の情報は重要である。しかし南海トラフでは地球科学的データが存在する地震は昭和の地震のみである。それより前の地震を知るためには歴史史料に頼るしかない。そこで歴史史料に書かれている様々な情報から震源に関わる情報を抽出し、過去の南海トラフ地震の解明に取り組んでいる。

(3)火山活動に関する研究

 名古屋大学地震火山研究センターでは御嶽山周辺での定常地震観測を行っている。一般に山頂での観測は悪天候などの条件から長期連続観測が難しい。また電源や運搬の難しさから小型で省電力の機材が求められる。2014年の御嶽山噴火を受け、より詳細な御嶽山の地震活動解明の必要性を感じ小型省電力機材の開発、御嶽山山頂での連続テレメータ観測を試みている。これらのデータから御嶽山の地震活動に関する研究を行っている。

個人HP:https://www.seis.nagoya-u.ac.jp/sanchu/
げんさいカフェの講演(第103回):http://www.gensai.nagoya-u.ac.jp/?p=13271
げんさいカフェの講演(第43回):http://www.gensai.nagoya-u.ac.jp/?p=3304
げんさいカフェの講演(第7回):http://www.gensai.nagoya-u.ac.jp/?p=247
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