第133回防災アカデミーを実施しました

講師:関根 正人さん(早稲田大学理工学術院教授)
内容:東京をはじめとした大都市で発生する大規模浸水とは
日時:2017年9月5日(火) 18:00〜19:30
場所:減災館1階減災ホール


減災連携研究センターは9月5日(火)、減災館1階減災ホールにおいて、第133回防災アカデミーを開催しました。
今回は、早稲田大学理工学術研究院教授である関根正人氏による講演「東京をはじめとした大都市で発生する大規模浸水とは」が行われ、約100名の参加がありました。関根氏は、大都市域に豪雨が降った際に起こる浸水現象の予測システムを長年開発してこられたその道の第一人者です。
関根氏によれば、都市の地下に整備されている下水道は雨水を速やかに排除し浸水を抑制してきた一方、近年、全国各地で頻発している記録的な豪雨が都市に降ると、下水道から逆流した水が道路などにあふれ、大規模な浸水(内水氾濫)が発生するとのことです。下水道が雨水を排除できる能力は、時間雨量50 mm(東京23区の場合)までであることから、これを超える規模の雨が降ると、地表から一気に流れ込んだ雨水が下水管を「満管」状態にして、マンホールから噴出する強い水流を生み出し、地下の下水道からの逆流が浸水域を広げることになります。見せられた浸水予測シミュレーションの映像から、どういった場所での浸水危険性が高いのかが良く分かりました。基準雨量が設定された下水道を活用しながら、浸水被害を軽減するためには、下水道に流れ込む水を減らし、遅らせる、地上での雨水貯留が有効であるそうです。内水氾濫対策は、豪雨の際の各家庭での水使用をできるだけ控え、可能な限り「雨水貯留」を推進する!出席者一同肝に銘じました。

  

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→ポスター(PDF)

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