減災連携研究センターでは、6月29日(木)13時30分から、減災館1階減災ホールにおいて、シンポジウム「地震予測の現状と課題」が、専門家、マスコミ、一般市民の方など約180名の参加を得て実施されました。
前半は当センターの新井伸夫氏の司会で、名古屋大学の鈴木康弘氏、防災科研の藤原広之氏、名古屋大学の鷺谷威氏がそれぞれ、活断層地震の予測、全国地震動予測地図、ならびに大震法の現状と課題について講演が行われました。引き続いて、後半では、当センターの武村雅之氏がコーディネータを務め、上記3氏に加えて、東大地震研究所の古村孝志氏、東北大学の今村文彦氏、静岡大学の岩田考仁氏と当センター長の福和伸夫氏が加わり、「自然科学の知見をどう社会(防災)に役立てるか?」をテーマにパネルディスカッションが行われました。その中で地震予知は現状ではできないこと、地震予測も相当の不確定さを伴うことが確認され、そのことを充分理解した上で予測結果を活用すべきであるということが確認されました。一方で、予測だけでなく、地震発生後の地震発生メカニズムに関する情報提供や緊急地震速報などでも理学的な知見が大きな役割を果たしていることが指摘されました。また、理学と工学の研究目的や研究姿勢の違いなども議論され、防災にとって相互理解と連携を進めることの重要性が確認されました。17時30分の終了時刻まで、熱心な議論に聴衆も退席されることなく最後まで聞き入っていました。
※こちらのイベントは終了いたしました。
2017年6月29日(木)13:30より、減災連携研究センターシンポジウム「地震予測の現状と課題」を開催します。
減災連携研究センターシンポジウム
「地震予測の現状と課題」
※事前申し込み不要。入場無料。
※駐車場はありません。必ず公共交通機関をご利用下さい。
■日時:2017年6月29日(木)13:30 – 17:30
■場所:名古屋大学減災館1階減災ホール
■プログラム:
13:30 – 13:35 開会挨拶 福和 伸夫
13:35 – 14:15 講演1
「活断層地震の予測の現状と課題」
鈴木 康弘
14:15 – 14:55 講演2
「全国地震動予測地図の現状と課題」
藤原 広行(防災科学技術研究所)
14:55 – 15:35 講演3
「地震予知と大震法の現状と将来」
鷺谷 威
15:50 – 17:25 パネルディスカッション
「地震予測と防災への活用」
司会:武村 雅之
パネリスト:今村 文彦(東北大学)
岩田 孝仁(静岡大学)
古村 孝志(東京大学)
藤原 広行(防災科学技術研究所)
鷺谷 威・鈴木 康弘・福和 伸夫
17:25 – 17:30 閉会挨拶 野田 利弘
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■問い合わせ先:名古屋大学減災連携研究センター
TEL. 052-789-3468
http://www.gensai.nagoya-u.ac.jp/