減災連携研究センターは 2025年4月に台湾 国家実験研究院(National Institutes of Applied Research) 国家地震工学研究センター(National Center for Research on Earthquake Engineering NCREE)と,また,2025年6月に韓国 釜山大学地震防災研究センター(Seismic Research and Test Center SESTEC)と学術交流協定を締結しました。
台湾国立成功大学とは 2019年に学術交流協定を締結しており,また,国立研究開発法人 防災科学技術研究所兵庫耐震工学研究センターとは 2014年に学術交流協定を締結しています。今回の学術交流協定は,この5機関で継続的に国際共同研究を実施してきた実績に基づくものであり,各機関の科学技術を結集して,南海トラフ地震対策に協働して取り組むことを目的のひとつとしています。
大地震時における建物群の損傷によって社会に多大な機能損失,経済損失が生じます。建築基準法による耐震性改善に構造骨組の強度,靭性能確保が効果を上げた一方で,内外装材や設備機器類の耐震性向上が今も大きな課題となっており,現行基準建物では,こうした二次部材の損傷,機能損失がダウンタイム,補修コストの主要因となることが明らかになっています。二次部材も含めた建物全体の実性能評価,対策による耐震化の評価は極めて重要な課題で,関連技術の高度化に向けた大型震動台実験が,現在,台湾 国家実験研究院国家地震工学研究センターの南部ラボで実施されており,7月4日の公開実験とシンポジュウムに減災連携研究センターの富田副センター長と長江が招待され出席して参りました。その後,国家実験研究院国家地震工学研究センター,釜山大学地震防災研究センターとの学術交流協定のセレモニーが3機関合同のフォーラムの形で執り行われました。
(文責:長江拓也)
→NCREE協定書(PDF) →SESTEC協定書(PDF)