近藤ひろ子先生(防災教育スーパーバイザー)のブラジル紀行⑥

3月16日(土)

州都のベロオリゾンチ市から約100キロ、世界遺産であり、土砂災害リスクエリアでもある、オウロプレット市に行きました。

オウロプレット旧市街の町並み

<オウロプレット市>
標高1200メートルの山間に位置する。1893年まで、ミナスジェライス州の州都。
1690年に、金の鉱脈が発見され、一攫千金を夢見る人々が、ブラジル各地はもとより、ポルトガルをはじめとするヨーロッパからも、アフリカの奴隷を連れて集まる。
町の郊外には当時の金鉱跡が点在。

金は、18世紀中頃をピークに膨大な量に及ぶ。当時の人口は約20万人(うち約90パーセントが奴隷。その当時のニューヨークの人口は7万人弱)。
街中には、ブラジルバロック建築の19もの美しい教会がたたずみ、往時がしのばれる。(中には、奴隷たちが爪や髪の毛の中に金を入れて運び、それらを何十年もかけて集めて内装の金箔にして張ったという、奴隷たちの教会もある。)

ブラジルバロック建築の教会

当時は、建物を建てる土地の規制などもちろんなく、四方すべての山肌にしがみつくように家々が建ち並ぶ。
やがて金が掘り尽くされると、人口は減少。現在の人口は7万5000人。

山肌にしがみつくように建っている家々

次回は、オウロプレット市の土砂災害リスクエリアをレポートします。

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