研究領域

鈴木康弘の研究紹介

(1)活断層の活動性評価と地震防災


2016年熊本地震の地震断層と山地崩壊

活断層地形は過去の大地震の貴重な直接証拠であり、地震発生予測の原点とも言える。断層挙動は規則性を有する一方、不規則性もある。日本およびアジア各地の活断層を記載・計測して地震予測に取り組む一方、阪神淡路大震災以降の日本の直下型地震について、事前予測と実際の比較を試みる。具体的テーマは、①「震災の帯」と伏在断層、②ずれ量分布に基づく地震予測(糸静線情報ステーション)、③地震時地表変形とその累積に関する変動地形学研究、④海底活断層に関する変動地形学研究、④モンゴルの活断層と地震防災、⑤活断層地震防災(「活断層大地震に備える」、「原発と活断層」)

(2)ハザードマップの災害予測・情報伝達機能の向上


災害地理学・地震ハザード情報ポータル

自然災害に対する危険性には地域差が大きいことを念頭に、レジリエンスを高めることが防災・減災の基本であり、ハザードマップを作成して地域差を正しく伝えることが地理学の使命である。近年はリスク開示が原則となり、ハザードマップが住民に提供されるようになったが、場所ごとの条件を正しく伝え切れてはいない。その背景にある社会的問題も注視しながら、役に立つハザードマップの開発を目指している(「ハザードマップの活かし方」)。ハザードマップを考え直す原点は東日本大震災の津波にあり、検証結果を「災害地理学・地震ハザード情報ポータル」において公開している。

(3)活断層防災のための社会連携・国際連携研究

活断層をめぐる状況には地域差が大きく、防災施策は地域主導で進められ始めている。東海地方各県からの要請により、「三重県内詳細活断層図」や「岐阜県活断層図」を国内の大学研究者と作成し、自治体のホームページを通じて情報発信している。また、2016年10月には活断層自治体連携会議を発足させ、全国各地の自治体関係者のネットワークを構築し、活断層に関する啓発手法の開発を目指している。2016年2月にはモンゴル国立大学内にレジリエンス共同研究センターを開設し、公開シンポジウムやモンゴル非常事態庁との共同研究を開始した。


写真:第1回活断層自治体連携会議
(2016年10月19日)

写真:モンゴルレジリエンス共同研究センター開所式
(2016年2月20日)

http://danso.env.nagoya-u.ac.jp/suzuki/index.html
研究領域一覧へ