第100回防災アカデミーを実施しました

講師:河田 惠昭さん(関西大学社会安全学部社会安全研究センター長・教授)
 「『国難』 災害を迎え撃て!」
日時:2014年4月11日(金)18:00〜19:30
場所:減災館1階減災ホール 


 減災連携研究センターは4月11日(金)の18:00-19:30、減災館1F減災ホールにおいて「第100回防災アカデミー」を開催し、165名超の方々の参加がありました。今回は河田惠昭関西大学社会安全学部社会安全研究センター長・教授による講演「「国難」災害を迎え撃て!」が行われました。講演では、高齢化や都市化等により日本の災害脆弱性が年ごとに増加していること、その一方で地球温暖化の進行や環太平洋地震・火山帯の活発化によりハザード(自然の外力)そのものも増加していることが説明され、日本において一刻も早く「減災社会」を実現することの必要性が述べられました。特に「国難」となる災害として、「首都直下地震」と「南海トラフ巨大地震」をとりあげ、これらの発生が日本社会の衰退につながる危険性を指摘しました。「首都直下地震」は都市固有の脆弱性により被害が甚大となる災害であり、首都機能の維持と経済被害軽減が最優先であると述べます。一方の「南海トラフ巨大地震」は、地震ハザードの大きさが甚大な被害をもたらす災害であり、人命救助・救援と地方の壊滅を阻止することが最優先であると述べます。さらにこれらの「国難」に対応するためには、災害発生前の対応をプログラム化し習熟すること、対応の意思決定過程を可視化し共有すること等の社会制度的対応も重要であると説明されました。会場との質疑応答では、連動型地震における連動のタイミングの問題や地震予知研究のあり方等について質問があり、河田教授による丁寧な回答がなされました。

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→ポスター(PDF)

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