研究領域

Emanuel LELEITO (レレイト・エマニュエル)の研究紹介

(1)計画策定・政策形成支援技術

図1:施設の最適配置と道路整備による住民移動コストの削減効果

キーワード:都市計画,地域計画,計画立案支援,合意形成
本研究は,コンピュターシミュレーション手法を活用し,都市・地域計画に関連する諸課題解決に関わる多様な主体(行政,住民,専門家,等)の計画策定・政策形成・合意形成プロセスに対し,問題理解の深化や問題解決に役立つ有益な情報を提供するための,計画策定・政策形成支援技術の開発を目的としている。例: ①遺伝的アルゴリズム(GA)を用いた施設配置の最適化モデル(図1),②地理情報システム(GIS)とバーチャルリアリティ(VR)を組み合わせた密集市街地整備と防災性能評価案検討システム,③セル・オートマトン(CA)を用いた都市成長モデル,④システムダイナミックス(SD)を用いた政策効果のシミュレーションツール等の開発。

(2)防災教育の世界展開

  写真:留学生向け救命講習の様子

キーワード:防災教育,教材開発,防災ゲーム,問題発見解決型学習法,創造性教育大学間連携,開発途上国,持続可能な開発
A)国内:自然災害の多い日本では,「防災教育」は災害から命を守る極めて重要な役割を果たしている。特に南海トラフの巨大地震が懸念されている東海地域では,防災教育の社会的意義は明確である。しかし,日本での防災教育は高校レベルまであり,結果として, 大学レベルで日本に留学してくる留学生の防災教育は十分に行われていない。加えて,学生が既に様々な専門分野に分かれている大学レベルで効果的かつ魅力的な防災教育を実行することは難易度が高く,先行事例も少ない。本研究では,留学生を対象に適した防災教育教材や教育手法の開発とそれを活用した教育の実践を行っている。例:①情報技術(ICT:Information Communication Technology)を活用した大学間連携による留学生対象防災教育支援手法の試み,②問題発見解決型学習法(PBL:Problem Based Learning) や社会貢献型体験学習(SL:Service Learning)の実践と学習効果の検証,③創造性教育の防災教育現場への導入方法と教育的効果(例えば,学生の積極的参画とその維持等)についての実践的検証,④留学生(外国人)向け防災ゲームの開発,等。

B)海外:自然災害は全世界共通の課題であり,多くの開発途上国の持続可能な発展を妨げる大きな要因となっている。防災・減災分野の日本の技術と経験を開発途上国の課題解決に活かすため,情報や知識の共有だけでなく,現地の状況にあった技術展開や新技術開発を組み合わせることが防災・減災の実効性・持続性のために必須である。その一環として,アジア・アフリカ諸国の大学での講演や現地の研究者と学生との共同教育プロジェクトの実施等を行っている。例:タイ(チュラロンコン大学,カセサート大学),ベトナム(ハノイ工科大学),インドネシア:バンドン工科大学,インドネシア大学,ガジャマダ大学),ケニア(ナイロビ大学),等で「防災・減災」をテーマにした講演を実施している。

個人HP:http://profs.provost.nagoya-u.ac.jp/view/html/100006378_ja.html
げんさいカフェの講演(第53回):http://www.gensai.nagoya-u.ac.jp/?p=4772
防災アカデミーの講演:
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