研究領域

加藤博和の研究紹介

(1)巨大自然災害による都市の生命健康被害・QOL低下を空間的に評価するシステムの開発

キーワード:QOL・損失余命・レジリエンス
巨大自然災害による都市生活者の被害として、生命・健康への影響と、QOL(生活の質)の低下がある。これらを同時に評価し、なおかつ防災・減災施設のみならず各種インフラ・建築物への配慮、都市構造による影響を検討できるように、ハザードマップと居住者・建築物・インフラの空間分布データと災害ハザードマップを用いて都市内の各地区における各種被害を損失余命(人生が短くなったように感じるとした評価指標)で統一的に評価できるシステムの開発を進めている。これによって、災害に対してレジリエントな都市構造を検討できるようにすることを目指している。

(2)巨大自然災害の被害軽減を考慮できる都市計画支援ツールの開発

キーワード:災害リスク・都市計画
日本は巨大自然災害が頻発するにもかかわらず、都市計画においてそれに対する配慮はほとんど行われてこなかった。そこで、上記(1)で開発中の、巨大災害発生時における都市レジリエンス評価システムに加え、環境・社会・経済の各側面から見た平常時の都市持続性の評価手法とを組み合わせ、平常時・災害時いずれにも配慮した都市計画を策定する手法の開発を進めている。これによって、津波被害防止のために高台移転を行う例のように、災害対応が平常時の利便性を損なうトレードオフを一括して扱うことができ、行政や地区での都市計画検討においてより俯瞰的かつわかりやすいデータが開示され、効果的な検討に資することを目指している。

個人HP:http://orient.genv.nagoya-u.ac.jp/kato/Jkato.htm
げんさいカフェの講演:
防災アカデミーの講演:
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