第13回減災連携研究センターシンポジウム(ハイブリッド)を開催します(6/20(金))

減災連携研究センターは、下記の通り、第13回減災連携研究センターシンポジウム(ハイブリッド)「これからの防災:都市・地方・ネットワーク」を開催いたします。ご参加くださいますよう、よろしくお願いいたします。

第13回 減災連携研究センターシンポジウム(ハイブリッド)
これからの防災:都市・地方・ネットワーク

私たちは今、都市部と地方部それぞれが異なる課題を抱えながら、複雑化する災害に直面しています。都市部ではヒトやモノの集中、地方部では高齢化や過疎化、インフラの脆弱さが課題になっており、これら特性が自然災害の発生や災害後の救援・復旧等に影響を及ぼします。2024年の能登半島地震では、輸送網の被害による支援の遅れ、災害関連死の多さが注目されました。一方、1995年の阪神・淡路大震災では都市部の脆弱性が明らかになりました。南海トラフ地震では都市部と地方部の双方が同時に被災する可能性があり、ネットワークの再構築が急務です。本シンポジウムでは「都市」「地方」「ネットワーク」の視点から、これからの防災のあり方を問い直し、社会全体の備えをどう築くのかを考えます。

■日 時 2025年6月20日(金)13:30-17:00 (開場13:00)

■場 所 名古屋大学減災館1階減災ホール
Zoomウェビナーによる同時配信あり

■プログラム
13:30-13:40 趣旨説明  鷺谷 威(減災連携研究センター センター長・教授)

●第1部 講演
13:40-14:10 「日本の交通ネットワークの災害脆弱性評価-気候変動の影響も踏まえて」
加藤 博和(名古屋大学 大学院環境学研究科 持続的共発展教育研究センター教授/減災連携研究センター 兼任・協力教員)
14:10-14:40 「関東大震災の復興と都市計画を考える-公平性と効率性のバランスが崩れた東京の現実」
武村 雅之(減災連携研究センター 招へい教員)
14:40-15:10 「過疎漁村の南海トラフ地震対策と地域の持続可能性─三重県大紀町の事例地方の視点」
室井 研二(名古屋大学 大学院環境学研究科 社会環境学専攻 教授/減災連携研究センター 兼任・協力教員)
15:10-15:40 「土石流の流動特性を考慮した道路・鉄道の土砂災害対策」
竹林 洋史(京都大学 防災研究所 准教授/名古屋工業大学 客員教授)
15:40-15:55 休憩

●第2部 パネルディスカッション
15:55-16:00 趣旨説明 富田 孝史(減災連携研究センター 副センター長・教授)
16:00-16:15 「中部地方の災害対応をめぐる最近の話題」
大島 常生(国土交通省 中部地方整備局 総括防災調整官)
16:15-16:55 パネルディスカッション
パネリスト:武村、室井、竹林、大島 司会:富田
16:55-17:00 まとめ  富田 孝史

■講演概要

1.「日本の交通ネットワークの災害脆弱性評価-気候変動の影響も踏まえて」   加藤 博和
日本の交通ネットワークは水害や土砂災害を受けやすく、特に一般道路・鉄道に脆弱な区間が多い。インフラ維持が困難となる一方、気候変動適応も求められる中、ネットワーク全体を強靭化するためにどの区間での対策を優先すべきかを検討できる手法を構築したので、評価結果例とともに示す。

2.「関東大震災の復興と都市計画を考える-公平性と効率性のバランスが崩れた東京の現実」 武村 雅之
我が国において包括的に都市計画が実現したのは、ほぼ唯一、関東大震災の復興時の東京である。ところが、その後の東京は戦後、街づくりに失敗し、今や止めどなく続く乱開発の渦中にある。何がそうさせたのか?街づくりとはどうあるべきか?考えてみたい。

3.「過疎漁村の南海トラフ地震対策と地域の持続可能性─三重県 大紀町の事例地方の視点」  室井 研二
三重県大紀町錦地区は全国に先駆けて津波避難タワーを整備するなど、かつては地域防災の先進地として知られた地域である。その一方で、基幹産業である漁業は衰退し、近年では地域の存続が危ぶまれる 過疎高齢化の先進地でもある。現地調査の結果を踏まえ、過疎漁村における防災と持続可能性のジレンマについて考える。

4.「土石流の流動特性を考慮した道路・鉄道の土砂災害対策」  竹林洋史
交通ネットワークを形成する道路や鉄道などは線状構造物であるため、豪雨や地震などによる土砂の流入が局所的であっても広範囲で利用できなくなる。本講演では、土石流による道路・鉄道の被災例とその原因を示すとともに、土石流の流動特性を考慮した道路・鉄道の土砂災害対策を紹介する。

◆開催形式:現地参加 + zoomウェビナー(オンライン)
◆参加費:無料
◆申込方法:
下記URLまたは下記QRコードよりお申込みください。ご登録いただきましたメールアドレス宛に参加方法をご案内します。
◆申込URL: https://forms.gle/irYfrejznyWTVV7h9 →お申込みはこちら

◆申込期限:2025年6月18日(水)正午まで

主催:名古屋大学減災連携研究センター
問い合わせ:広報グループ
MAIL: inquiry-academy●gensai.nagoya-u.ac.jp(●を@にお直しください)

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