第92回防災アカデミーを実施しました

講師:新井 伸夫 さん(一般財団法人 日本気象協会参与)
 「聴こえない音を聴く -気圧を測ると津波も分かる?-」
日時:2013年7月19日(金)18:00〜19:30
場所:環境総合館1階レクチャーホール



 減災連携研究センターは7月19日(水)の18:00-19:30,環境総合館レクチャーホールにおいて「第92回防災アカデミー」を開催し,96名もの方々の参加がありました.今回は新井伸夫氏(日本気象協会)による講演「聞こえない音を聴く-気圧を測ると津波もわかる?-」が行われました.新井氏は,東日本大震災の津波が発生させた気圧変動が,沿岸から50km内陸の岩手県水沢市に設置された気圧計で観測された事例を元に,津波警報をより早く,正確に発表するための精密気圧観測データの利活用について紹介されました.またこうした気圧観測の背景として,CTBT(包括的核実験禁止条約)による世界的観測ネットワークの整備と,気圧観測の仕組みに関する紹介があり,桜島の爆発噴火や2013年ロシア隕石によって起こされた気圧変動の記録を事例に,データの実例とその読み解き方について説明がありました.そして,最後に精密気圧観測のネットワークと観測体制の構築について展望が示されました.会場からは講演内容を踏まえ,気圧変動を用いた津波警報の有効性について活発な質疑応答が行われました.

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→ポスター(PDF)

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